あちこちで生息しているダニ。室内、屋外、どこにでもいます。
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寄生して血を吸う習性
動物などに寄生して血を吸う習性のためか、『町のダニ』などという言葉からもわかるように嫌われる困り者というイメージがあります。
ダニはあちこちで生息しています
家の中にいるダニ
イイエダニは本来、ネズミの巣内で多く発生します。そのネズミにくっついて広がったり、ネズミが死んだあとに巣を離れて壁や天井の隙間から室内に移動してヒトを刺します。 ネズミの駆除が必要です。
ツメダニは夜間就寝中にヒトを刺します。布団や畳などに接した場所での被害が多くみられます。また、湿気を含んだ畳などに好んで生息するコナダニやチャタテムシも発生し、これらを捕食するためツメダニが更に繁殖します。
近年、ぜんそく、アレルギー性鼻炎などで問題視されているのはヒョウヒダニ(チリダニ)で、ヒトの垢やフケ、カビ、花粉、食品の屑、畳、布団など、あらゆる場所に生息しています。
基本的にはヒョウヒダニ(チリダニ)の死骸、糞のあることがアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患のもとになるので、これらを除くために布団、枕などを水洗いしたり、ダニが侵入できないマットやカバーを使用したり、畳の部屋をフローリングやコルクに替えることが大切です。
家屋に接して作られた鳥の巣に発生するトリサシダニは、鳥が巣を離れたり死んだりして吸血源を失い、家屋に侵入してヒトを刺して吸血するようになります。 鳥の巣を見つけたら撤去することです。
コナダニは広範囲の食品に発生します。貯蔵食品、畳、室内塵などにも発生。農作物への被害も多い。植食性またはカビ食性。サトウダニも食品に発生する。主に砂糖、味噌。 ダニが発生した場所は乾燥させ、湿気をなくす。食品は密閉容器に乾燥剤などをいれて保管すること。
屋外にいるダニ
犬などの散歩のときに外でマダニがつくことがあります。そのマダニが家の中に入り込み人を吸血することもあります。ダニの口が口下片といって、釣り針のような逆向きの針を持っています。このため刺されたあとに無理矢理抜こうとすると皮膚と一緒にちぎってしまい、傷が大きくなることもあるので注意が必要です。体長は約2mmですが、吸血後は約10mmとふくれあがります。吸血期間は5~6日で、満腹になると自分から離れます。
米国では1978年頃からマダニによるライム病が多発しています。症状は発熱(最悪の場合、髄膜炎)、関節炎、紅斑の腫れなどです。日本では比較的症状は軽いのですが、アメリカの俳優、リチャード・ギアがライム病に罹り、苦しんだということで知られるようになりました。
マダニついてはこちらもご覧ください。
ビルの屋上
タカラダニは本来、昆虫に寄生し体液を吸います。ヒトを刺すという報告はないようです。コンクリートの壁やブロック壁を登り、ビルなどの屋上に大量発生することもあるようです。
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ヤマビル研究会 (代表:谷 重和)
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